宇治の家

House in Uji

虚ろな空間

京都府宇治市は宇治川のおおらかなイメージが有名であるが、一方で工業地域としての性格も同居する場所である。
工業的な性格の濃い、住宅が建て混む中の小さな敷地に、茶室をそなえた住宅を計画している。
敷地の半分を、茶室、水周り、LDK、寝室など、意味(機能)で満たされた空間とし、
もう半分を対照的な3層吹き抜けた意味(機能)のない空間とした。
この意味(機能)のない空間は、様々な意味や、機能のためにかたちづくられた空間ではあるが、総体としてみると何を根拠にできあがった空間なのか分からなくなるような、意味(機能)から宙ぶらりんになった状態を目指している。
あらゆる意味で埋め尽くされた世界の中に、ここだけ意味を失い、ただそこに忽然と存在している、虚ろな空間が立ち現れることを考えている。

宇治の家